第2章 過ごし方について 食事
「ヒソカさん、いらっしゃい」
「やぁ♠︎元気だったかい?」
元気だったか、は皮肉だろうか?
そんな事を考えてはいけないと思いつつも考えてしまう
「またこんなに沢山の食材を買って来たのですか
買って来てくれるのは嬉しいですが…」
ヒソカの手には沢山の食材が
いつも沢山買って来る、にしては
今日の量はいつもより多い気が…
「いいじゃないか、ボクも一緒に食べるんだから♣︎」
「そうですか……って、え?」
私は耳を疑った
いつもは食材を買って来て、料理を作って帰るだけのヒソカさんが
一緒にご飯を食べる…??
ヒソカさんはよく分からない
初めから今まで、分かったことなど一度もないのだけれど
でもおそらく親切な方なのだろう…
「一緒に食べるのは少し困ります。
私、食べているところを見られるのが苦手なんです」
正直に告げる
するとヒソカさんは
「じゃあ、ボクと一緒に慣れていこう♠︎」
などと言ってきた
うーん…
確かに今後の為にも慣れなければいけない気はするが…
「大丈夫だよ、ボクに任せて❤︎」
ま、任せられるのかな…
と言うわけで、ヒソカさんがお昼ご飯を作ってくれたのだが
「た、食べにくい…」
上手く飲み込めないし、気になって手は震えて食事はこぼすしで…
「ゆっくり慣れていけば良いよ♣︎
ボクも暫くはこの街にいるつもりだからね♦︎」
と言いながら、こぼれた食べ物を取ってくれるヒソカさん
「あ、ここにも付いてるよ❤︎」
と言ってほっぺについた米粒を取られた
…ヒソカさん、先に食べ終わったからって余裕…
「色々ありがとう。面倒かけちゃってごめんなさい…」
「ボクが好きでやってる事だから♦︎
それよりキミの反応は普通とは違うね❤︎」
私には何か分からなかったけど、嬉しそうなヒソカさんの顔が印象的だった
本当に嬉しいのかな?
やっぱり分からない
「ごちそうさまでした」
ようやく食べ終わり、食後の挨拶
早く慣れるといいなぁ