第13章 再会
俺の全身に稲妻が走った。
まさかここでやつの名前を聞くことになるとは。
「たの……む……」
コージーはそう言うと規則的な寝息を立て始めた。
イズミンが不安そうに俺の顔を見ている。
「ショウちゃん。ショウちゃんの旅の目的って、魔王と関係あるの?」
俺は頷くしかなかった。
「コージーを助ける。俺、絶対にこの世界を変えて見せる!」
イズミンは何か言おうとして、口を閉じた。
「またね、イズミン」
「うん、またね。ショウちゃん、アオネさん」
俺とアオネさんが小屋を出ると、カマサキさんが待っていた。
「お待たせしました」
「いや、いいよ。アオネもそんな顔すんな」
俺は頭を下げ、アオネさんは申し訳なさそうな顔をした。
カマサキさんは笑って一蹴すると、3人で地下シェルターに帰った。
魔王を倒すことも大事だけど、その前に、クロオをどうにかしないと。
2日後。
俺、アオネさん、イワイズミさん、カゲヤマ、ケンマは伊達街の大きな港に来ていた。
伊達街にくる時に使った馬車は、モニワさんたちの伝手でそのうち扇南村に返される。
伊達街の港から出るのは手段のうちの一つに過ぎないが、最短距離でもある。
次なる目的地は、赤道上の島。妖精の棲む大陸だ。