【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第19章 臨時です
『救急箱ぐらいあんだろ?何処にあるんだ?』
「え…あ、そこの棚に…」
『ああ、これか。んじゃそこ座れ。包帯変えてやるから』
そんな悠の指示に腕を一度見れば僅かだが滲む赤。さすがにこのままではマズイかと言われたとおりに椅子へと腰掛け、棚から救急箱を持ってきた幼馴染を見上げる。
「…すみません…。昼食を食べに来たのにこんなことさせてしまって…」
心配されて嬉しいと思ったのは本心だが申し訳ないという気持ちも同じくあり、眉を下げる俺に対して小さな溜息を溢す音にまた気分が落ちていくのを感じた。
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零の腕に巻かれた包帯を外すと露になる傷跡に深くはないにしろ痛々しいその傷に自然と眉が寄り、救急箱から新しいガーゼと包帯を取り出して傷に障らないよう優しく手当をしていく最中ずっと静かな零を一度見ると瞳に僅かに浮かぶ涙に目を見開く。
『!!!?ちょ、お、おい…っ…零?…悪い、痛かったか?』
「っ……ち、が……ッ……」
『………どうした?何かあるならちゃんと言わねえと分かんねーぞ』
「…ッ悠…に、迷惑……かけた…っ…」
『迷惑?…ハァ…。あのな、こんなもん迷惑のうちに入るか。だいたい、それならほぼ毎日食事をお前に作ってもらってる俺の方が迷惑かけまくってんだろ』
突然涙を浮かべるものだから何事かと思えば俺に迷惑をかけたとのことで取り合えず安堵し、本当心臓に悪いなと目の前の明るい髪をくしゃくしゃと撫でまわす。