【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第19章 臨時です
遡る事数時間前。
探偵業ではなくバーボンとして組織に潜入している最中に油断してしまい怪我を負ってしまったのが昨夜の事。
その件で幼馴染に油断が命取りだ、だのと説教され内心俺の事を心配してくれていることに嬉しく思っていたのは口にすると説教時間が延びるので黙っておいた。
「お会計は1500円になります」
怪我をした翌日ポアロのシフトが入っていたので通常通りに出勤すると腕の包帯を見た梓さんに詳しい説明は当然出来ないので探偵業でと誤魔化しておき、怪我をしてるなら今日は休んでもと心配されるもアルバイトとはいえ仕事なので頑張りますと笑顔で告げて数時間。
「(…さすがに傷が痛み始めたな…)…お待たせしました。ハムサンドとアイスティーになります。……ふぅ……あ、いらっしゃいま…ッ!!…悠…っ…!!」
それほど深い傷ではないのだが少し無理をしすぎたようでズキズキと痛みだした腕に冷や汗をかきそうになりつつも表情はポーカーフェイスを努め、休憩まであとちょっとだと時計を一度見てから来店を知らせる音に振り向くと見知ったその姿に安堵からか手に持っていたトレーを落としそうになり慌てて持ち直そうとした瞬間ソレを支えるよう俺の手に添えられる誰のものか分かる温かな手に頬をふにゃりと緩ませた。
『ったく、無理すんなって言ったろ。傷口開いちまってるだろうが…』
「す、すみません…っ…。もう大丈夫、なので…」
『そんな顔しといて何が大丈夫、だ。…梓ちゃん、ちょっとコイツ借りるな「え、ちょ…悠…ッ…?」いいから行くぞ』
「(イケメン同士が接近!)…はッ!?あ、はい!大丈夫です!」
悠の登場に気が緩んでしまったことに苦笑いしていると持っていたトレーを取られ、更に触れた手を掴まれカウンター奥へと歩き始めた幼馴染に戸惑うもののついて行くことに。