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ずっと、あなたと *黒子のバスケ短編集*

第14章 cooking*黒子*



そんなこんなで黒子くんの家の前。


深呼吸して ...インターホン押すのよ。


震える指をどんどん近づけていく。


黒子「あ、さん」


「うっわぁあ!!!」


後ろを振り向くと、買い物袋を手に下げた黒子くんがいた。


「え!な、なんで外に?!」


黒子「材料が足りてなかったので、買い物に行ってました。」


「そ、そうなんだ」


あーびっくりした。

心臓が口から出るかと思った。


黒子「どうぞ、入ってください」


「あ、お邪魔しまーす...」


中に入ると、綺麗に掃除された廊下。

その奥にはキッチンが見える。


家のどこもすっきりまとまっていて、黒子くんらしい家だ。


黒子「今日は簡単にカレー作りましょうか」


「は、はい!」


黒子「そんなに意気込まなくても、大丈夫ですよ」(クスッ


わ、笑った!


部活中でも時々笑う時はあるけど、これは私だけに向けられた笑顔。


思わず見入ってしまう。


黒子「?さん?」


「あぁぁごめん!なにしたらいい?」


黒子「じゃあまずはエプロンしましょうか。可愛い服が汚れてはいけないので」


可愛い...?!


可愛いって言った!


よかった!お小遣い使い切って服買った甲斐あった!!


それにしても今日はなんだか黒子くんの雰囲気が違う。


私服だからかもしれないけど、なんかやけにドキドキするなぁ。



二人ともエプロンをつけて、まな板の上に材料を並べる。


黒子「じゃがいもの皮むきからやりましょうか」


「うん!」


なにで切るんだろ?

黒子君は...包丁?!


「包丁で皮むきするの?!」


黒子「いえ、さんはこれです」


黒子くんのもう片方の手にはピーラーがあった。


黒子「手を切るかもしれないので、気をつけてくださいね」



包丁なまだしも、ピーラーで切るってあるのかな?


でもこう言ってくれると、女の子扱いされてるみたいで嬉しい。


私は上機嫌でじゃがいもを軽く水で洗ってから皮をむきだした。



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