第9章 そのまま*火神*
なんとか朝はやり過ごした。
けど。
その後教室で大我と目が合っても、話かけにきてくれても
どうしても避けてしまう。
また見られてたらどうしようとか、周りの人になんか言われそうとか。
大我も私がこんな態度をとるから、悲しそうな顔を浮かべてる。
臆病な自分を呪いたい....!!
お昼休み。
いつもと同じように大我と屋上でお弁当を食べる。
けどそこにはいつもの楽しさがなくて、やけに静かな空気が流れていた。
(大我、なにも喋らない...)
私が避けてるんだもん、当たり前か。
思わずため息がこぼれる。
しばらくして、その静寂をやぶったのは大我だった。
火神「なぁ」
「!!な、なに!?」
一瞬息が止まりそうになる。
大我の真剣な目。な、なにを言われるんだろう。
火神「俺と付き合ってるの嫌じゃないか?」
「え、なんで?」