第7章 君に触れた日*黒子*
放課後。
周りはすっかり暗くなっていた。
黒子「待たせてすいません。帰りましょうか」
「うん!」
今日は少し早めの切り上げだったから、帰る約束を朝にしていた。
恋人になってからの、はじめての帰り道。
ドキドキして何を話せばいいのかわからない!
いつも私が一方的に話してるからなぁ...
なにか話題!!
んーっと唸っているとテツヤが突然、口を開いた。
黒子「」
....まだ慣れないな、名前呼び。
「なに?」
黒子「手、繋いでもいいですか?」
「...聞くのね(笑)」
緊張してるのか、どこか落ち着きのない声で問いかけるテツヤ。
言われてから手を繋ぐのって変に緊張するな ...
「.....」
優しく触れる手と手。
きゅっと力が入るのがわかると胸の奥がむずがゆくなる。
好きだなぁ、って改めて思う。
黒子「緊張しますね...」
「言わないでよ!余計に緊張しちゃうじゃん!」
黒子「すいません...でも嬉しいです」
微笑み合いながら歩く帰り道はあっという間で気づけばもう私の家の前。
「家が、もっと遠かったらな」
黒子「...そんな可愛いこと言わないでください。帰りたくなくなります」
...どっちが可愛いんだか。
でも、私も名残惜しいのは同じ。