第24章 可愛い*黒子*
―放課後―
「....。」
黒子「さん」
「...なんでここに来たんだよ、黒子」
黒子「...こんな時間に一人で教室でいたら誰でも気になるでしょう」
「だってさ...怖い話聞いた後にさぁ...外で一人で待てないじゃんか」
外なんてまっぴらごめん。教室にいたらどんな音がしても人だと思えるから平気なんだけど...。
「はぁ....」
黒子「幽霊が怖いんですか?」
「そうだよ。なんか文句ある?」
黒子「いえ、なんか意外です」
「そうでしょうよ。こんな男っぽい感じの私が幽霊が怖いなんて。乙女かってーの」
他のは大抵大丈夫なのに。
ヤンキーだってグロイのだって。
女子のいざこざも平気。
幽霊だけはほんとにダメなんだ...。
黒子「可愛いですねさん」
...?!
「え?どこが?笑わないの?」
黒子「?笑いませんよ」
黒子は絶対ズレてる。普通馬鹿にするところだろ。
黒子「僕が一緒に待ってます。とりあえず教室から出ましょう」
自分でも何を思ったのかわからないけど、言われるがままに教室を出た。
でも黒子が一緒だと大丈夫って気がしたんだ。