第21章 2人で1つ*高尾*
「はーいじゃあキャストの人はセリフ合わせていこーか!」
皆「「はーい」」
学園祭まであと1ヶ月。それぞれ皆仕事を決めて、着々と事が進んでいく。
生徒『あー今日も授業だるいなー』
「だめよ!!それはただの棒読み!いつものあのだるい授業を思い出して!!」
先生「そこまではっきり言うか...」
生徒「う、うん!『あぁ~今日も授業だっるいなー!』」
「うんうん!いいね!言葉に抑揚でてる!!」
去年と違ってみんなやる気マンマンだし!!
楽しくなってきた!!
高尾「嬉しそうな顔しちゃってー」ウリウリ
「なっ!高尾!ほっぺ触るのやめて!」
その言葉とは裏腹に顔がすこし熱を帯びる。
...いやいやなんで(笑) 別に好きとかないない。
高尾「大変そうだなーキャスト!俺は大道具だからまだ楽だわ」
「高尾もキャストやればよかったのに」
高尾「キャラじゃねーって!それにたぶん俺笑い止まらなくて死んじゃいそうになるし(笑)」
たしかにこいつは笑い上戸だ。
よく笑ってるのを見かける。そして笑っているときにはほとんど緑間くんが。
仲良しなんだろうな...。
高尾の笑顔を見ながらぼーっとしていると、衣装の子から声がかかった。
生徒「ねぇ!この役の衣装ってどんな感じにすればいい?」
「あーそっちで決めていいよ!」
生徒「そう?了解」
こんな何気ない会話が後で波乱を呼ぶなんて。