第14章 気分転換しましょう(跡部/不二)
めいこ「あれ?そういえばぶちょーは?」
キョロキョロあたりを見回すが、跡部と樺地の姿がみえない。
向日「さぁ?先に席座ってんじゃねーか?」
忍足「何やて、あいつ絶対真ん中座っとるやろ。しゃーない、ほんなら俺らだけでジャンケンしよか」
各々飲み物や食べ物を買い終え、上映館入り口横まで来た氷帝陣。
忍足「ほないくで」
皆すっと拳をつくり、小さな掛け声とともにプチじゃんけん大会が始まろうとしていた。
「「さーいしょーはっ」」
滝「あちょっと待って」
滝はスマホ片手に手を上げて停止させる。
忍足「何やねん」
滝「席替えジェネレータっていうの見つけたんだけど、どう?名前入力と、席の数と場所を決められて、あとは勝手にやってくれるって」
向日「へー、面白そうじゃん」
鳳「確かに、じゃんけんするよりか早そうですね」
忍足「何やて、俺のじゃんけん浪漫はどないすりゃええねん」
向日「何だその浪漫」
滝「景吾君は...」
後ろの入り口から、跡部と思わしき頭を確認する。
滝「多分この席だから、これを省いてー」
宍戸「あん?1人だけ列違ぇーの?」
滝「うん、9人だからね、さっきこれしか取れなかった」
めいこ「こ、心細すぎるからその席は絶対やだ」
日吉「フッ、前フリか?」
めいこ「不吉なこと言わんといて!」
滝「じゃーいくよー」
※ホントにやりました。ぶっつけの1回※
向日/跡部/滝 /宍戸
鳳 /日吉/忍足/樺地
/めいこ/ /
「「えーっ!」」
めいこ「えまって、え?...まって」
口元に手を当て、反対の手を前に突き出してブルブル震えるめいこ。思いの外中腰。
向日「ブワハハハ!和栗お前やったな!」
めいこ「たな!じゃない!」
氷帝陣は係の人にチケットを切ってもらい、中に入っていった。
日吉「本当に前ふりでしたね」
滝「自分で切り出しといてなんだけど、これ楽しいの?」
めいこ「楽しくない!」
怪訝そうな滝の横で、忍足も身を乗り出して加勢する。
忍足「そやそや!怖がるお嬢ちゃんの横に誰も座れんくて何が楽しいねん」
めいこ「って言いながらもう座ってるし!」
日吉「俺は上映中に真後ろで叫び声聞く羽目になりましたね」