第34章 宿題もおやつに入りますか?
木手の眼鏡がギラリと光った。
木手「何故・・・よく逃げられるのでしょうね?」
跡部「あん?何が言いたい」
木手「いえ、マネージャーが何か逃げ出すような要因でもあるのかと、思いましてね」
跡部はますます眉間に皺を寄せる。めいこは睨み合っている2人の顔を交互に見た。
え、怖。怖ぁあ。
なんですかこの毎回誰かとの睨み合いはデフォなんですか?
跡部は一つため息をついてから言い返そうとしたが、なんだかやばい気がしためいこは、咄嗟に2人の腕を掴んだ。
めいこ「あのあの!観覧車乗りませんか?!」
水族館と遊園地を繋ぐ通路案内のポスターを見ながら、口から出まかせに言ったのだった。
ーーーーー
めいこ「うわぁ〜すっごーい!」
木手「ここの観覧車は大きいですからね」
久しぶりに乗った観覧車と外の景色に、テンションが上がる。
水族館と遊園地がくっついているだけあって、広大な景色が広がっていた。
跡部「意味が分からねぇ… めいこが水族館へ行きたかったんじゃねーのか?…」
めいこ「そっ、そうなんですけど…上からイルカショー見るのもいいかなー?なんて・・・」
さっきから何故か下の名前で呼ばれ、慣れてないためいちいちドギマギしてしまう。
跡部「…口から出まかせに言ってるんじゃ無いだろうな?」
ギクーッ
めいこ「そそそそんなことないですよ?!」
木手「まぁいいじゃないですか。うちの妹も案外上から見つかるかもしれませんよ」
めいこ「確かに!」
そう言いながら、木手とめいこは並んで座り、下を眺めている。
風でゴンドラが僅かに揺れると、前のめりになっていためいこはバランスを崩し、木手の肩にぶつかった。
めいこ「あ、ごめん」
木手「いえ、こちらこそ」
跡部の眉間に少しばかり皺がよる。
跡部「んなことしてねぇで迷子放送してもらえ」
跡部は肘をつきながらため息をつく。
めいこ「いやそれは最終手段です!ちょっと年齢いくと、迷子放送されるのって恥ずかしいじゃないですか」
木手「あぁ、ありますね」
めいこ「でしょー?」
何でちょっと目を離しただけでこうも初対面の奴と打ち解け始めているのか。
跡部はとにかくなんだか気に食わなった。