第10章 フラグ回収フラグ折り(跡部/仁王/観月)
観月「あぁでも、このことは内密にお願いしますよ。特に跡部君」
めいこ「え?ぶちょー?どうし...」
その時、外から氷帝コールが聞こえてきた。
観月は立ち上がり、窓の外の様子を伺う。
めいこに聞こえないほど小さく舌打ちした後、素早く鞄からメモ帳とペンを取り出した。
観月「あなたの携帯番号いくつですか。後で待ち合わせの連絡をします」
めいこは何の疑いもなく、つらつらと自分の番号を言っていった。
観月「分かりました、では僕はこれで。和栗さん、また近いうちにお会いしましょう」
めいこ「あ、はい、色々ありがとうございました!」
観月「'氷'帝'のお話し、いろいろ聞かせてくださいね、ンフッ」
めいこ「はい!いっぱい(面白い)ネタ拾っときます!」
観月「フフフッ期待していますよ」
観月は軽く会釈すると、素早く外に出ていった。
めいこは無くさないうちに、チケットをズボンのポケットに入れる。
ウォーターサーバーで水をたっぷり飲んでから、またゴロンとベンチへ仰向けになり、目を閉じた。
遠くで氷帝コールが聞こえる気がする。
今どんな感じなのかなー、見たいなぁ、日吉君の試合。
でもまだなんかクラクラするし。
ちょっとだけ休んだら見に行こうっと。
うつらうつらしながらそんなことを考えていると、ドアの外で何人かの足音が聞こえ、控えめにゆっくりとドアが開いた。
向日「ただーいまー」
めいこが休んでいるのを配慮してか、向日がソーっと顔を出し、中の様子を伺う。
めいこ「あー、おかえんなさーい」
ぼやーっとする頭でゆっくりと起き上がると、「何かちょっと新婚さんっぽい」と少しニヤけた向日と目があった。
向日「うお和栗!!」
突然驚いて、顔を真っ赤にさせながら後ろに飛び退く向日。
忍足「何やどないして...あーーアカン、和栗ちゃんアカンで」
今度は後ろから来た忍足が目頭を抑えて下を向いた。
めいこ「えっ?はい??」
宍戸「お前...何でレギュラージャージ着てんだ?」
めいこ「あ"っ!!忘れてた!!」
カシャッ
向日「よし」
めいこ「よし!じゃないでしょ!ちょっと何撮ってんの!」