• テキストサイズ

【テニプリ】まずは友達から

第10章 フラグ回収フラグ折り(跡部/仁王/観月)


そういえばpontaを浴びてから顔と頭は洗ったけれど、服を着替え忘れていた。

あ、そういえばタオルだけしかコッチ持ってきてないじゃん!
何もかも向こうじゃん!
うーんしょうがない、とりあえず今はこのベトベトのまま..

ふと視線を横にそらすと、椅子にジャージの上部がかかっていた。
無意識に、その氷帝ジャージを穴が開くほど見ていた。

...借りちゃう、か?
いや、でも皆の憧れ氷帝ジャージをそんな理由で羽織っていいものかなー。
でも羽織ってみたい気はする、むしろこういう機会じゃないと着れなさそう。
って、いやいや駄目でしょ。
うーん、とりあえず誰の上着かだけ見てまた考えるか!

しばらく百面相をしてからゆっくりと立ち上がり、椅子にかかっている上着の内側を見る。

めいこ「...はれっ?!」

まさかの、名前が書いてない!だ、誰のなんだ一体。
サイズは、L。
ということは、向日先輩じゃなさそう?
あ、もしかして誰のものでもないただの予備?
なるほどそうかー。

自己完結した後で、ジャージにそっと触れてみた。
まだ何もしていないというのに、イケナイことをしているかのようにドキドキしてくる。

えっと、とりあえず今着てるTシャツを脱いで、あれを貸してもらって、羽織って水洗い場で服を軽く洗ったら、外に干して、乾いたら何事も無かったかのように元の場所に戻す、とかはどうだろうか。
無理あるか。

そう思いながらもベトベトしたシャツを脱いだ。

あ、そうだ。
あそこのウォーターサーバーで洗うか。
...いやいやいや、勿体ないだろそれは、落ち着けあたし。
そもそもあのメンバーでジャージ黙って借りて怒るような人っていなくないか?
別にやましい気持ちで借りてるんじゃないもん、服洗いに行くときの羽織として貸してもらおうとしてるだけだもん。
うん。
ちょっと好奇心も確かにあるけどそれだけじゃないもん!!

めいこ「借してください借ります!」

誰もいない更衣室で1人叫んだ後、ジャージを男前に背中へバサッ!と回して勢いよく着るめいこ。

めいこ「新たなレギュラーだと思われたらどうしよう!やだー!わはははは!」

1人漫才さながら、今度はホッペに手を当てて、下を向いて恥ずかしがるポーズをすると、裾に絞り紐が着いていることに気がつく。
/ 235ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp