第7章 【番外】この跡部はデカい(跡部)
ゆゆかは辺りを見渡し、めいこが居ないと分かると直ぐに部室を出ていった。
めいこ「はぁ、びっくりしたぁー」
ロッカーのドアを押して開けようとすると、跡部の手がそっと重なった。
めいこ「...ぶちょー?」
振り返ると、優しく微笑んでいる跡部がいた。
跡部「フッ...部長、か。お前の口から久しぶりに聞いたな」
めいこ「さっきも言いましたけど?」
跡部「そういう意味じゃねーよ、しみじみしただけだ」
めいこ「..........わからん」
跡部「だろうな。なら...」
というなり、跡部はめいこの腰を引き寄せて、そのままロッカーの棚に座った。
めいこ「おわっ!」
おのずと跡部の膝の上に座ることになる。
跡部「めいこ...」
首元でため息まじりに名前を呼ばれ、後ろからギュッと強く抱きしめられる。
まるで今の時間を噛み締めるような。
めいこは恥ずかしさと、体中ゾクゾクした何かが駆け抜けたのだった。
跡部「こういうことも、まだ知らねーんだよな」
めいこ「何何?!」
跡部の左手がスルリと脇腹から中に入ってくる。
右手は逃げられないように、後ろからガッチリお腹に回っていて、耳は甘く噛まれた。
めいこ「っはぁ?」
跡部「クックック、かわいいやつ」
服の中に入ってきた手は上に行かずに、ずっとお腹周りを撫でている。
めいこ「や、ぶちょっ、セクハラ」
跡部「無理だな。イキナリこっちに飛ばされて、目の前にいたてめぇのおあずけ食らってんだよ」
めいこ「意味わかんない!ご飯のおあずけ?!」
ジタバタ暴れると、もっと強く抱きしめられた。
右手が左頬に伸び、横を向かされたかと思うと舌が耳の中に入ってきた。
めいこ「はぁん!」
跡部「えっろ」
めいこ「ぬぅううどっちがだー!こちとら中学生やぞ!犯罪級やぞぉおお!」
涙目になりながら跡部の顔をグイグイ押す。
跡部「いいだろ、こんくらい。俺達付き合ってたじゃねーか」
めいこ「付き合っとらんわ!」
跡部の動きがピタッっと止まる。
跡部「マジか」
めいこ「マジだよ!」