第6章 振り回される(日吉/跡部)
跡部「全員揃ったな。エントリー用紙を提出する間に支度を済ませとけ。和栗、お前も来い」
めいこ「あ、はいっ!」
大股でキビキビ歩く跡部に、小走り気味に着いていく。
忍足「逃してしもた」
向日「お前のせーじゃん」
忍足「何で俺だけのせいやねん、お互い様やろ」
滝「ホラホラ、ダブルスの前にモメないでよ。向日こんなとこで飛ばないで。こら忍足も心閉ざさないでー」
めいこ達が去ってから滝は氷帝の母のようになっていた。
跡部「和栗、ちょっとコッチ来い」
めいこ「あい?」
選手登録の紙を受付に提出するため、跡部とテニスコートの横を歩いていたが、ふいに左に曲がるようクイッと手招きされた。
ここは木が沢山茂っていて少し涼しい。
ぶちょートイレかな?
何歩かで止まり、ゆっくりとこちらに振り向いた。
跡部「和栗、お前さっき心配かけた詫びに、ブタブタ麺くれるつったよな」
めいこ「え?...あ、はい」
跡部「お湯はどうするつもりだ」
めいこ「....あ」
跡部「だと思った」
違う方を見ながら、はぁとため息をつく。
めいこ「呆れてる?!あ、じゃ、帰り!帰りもっかいコンビニにお湯貰いに行きましょ?!」
跡部「いい、お前が抜けてんのはいつものことだろ」
めいこ「う"ーーー!」
跡部「それに、俺様がそんなもんもらっただけで納得すると思うか?」
腕を組み、にやりと笑う。
めいこ「えーっ!学生泣けなしのお金で買ったのにぃいい!」
跡部「1つ聞く、俺様に触るのは抵抗あるか?」
めいこ「は?!そりゃありますけど?!無理ですけど?!」
跡部「.....」
めいこ「何ですかその納得いかねぇみたいな顔!」
跡部「もういい、お前が嫌だろうが何だろうが俺様に忠誠を誓ってもらう」
めいこ「怖っ!悪魔のラスボスみたいな発言怖っ!」
跡部「今後心配かけるような事はしないと誓って、俺様のココにキスしろ」
めいこ「.....ん?」
跡部は自分の泣きぼくろ辺りを指さしていた。
めいこ「えっと....うん?」
跡部「ホラ、人が来ちまうだろ、早くしろ」
めいこ「え?何で?はっ?」