第6章 振り回される(日吉/跡部)
跡部「千年早ぇーよ」
めいこ「何張り合ってんのー?!」
そんな会話をしながら、無事試合会場へ着いたのだった。
時間にはまだ十分余裕がある。
自分達の控えの場所に荷物を下ろしていると、次々にメンバーが集まってきた。
控室に入ってきた部員達は、おのおの朝の挨拶をしながら、荷物を下ろしていった。
跡部「監督がいらっしゃった、先に挨拶してくる」
めいこ「はーい」
樺地が頷いたのを確認した跡部は、テニスバックを下ろすと控室を出ていった。
宍戸「おーっす和栗ー」
昨日ぶりの宍戸は、片手を上げながら挨拶してきた。
めいこ「おはようございまーす」
鳳「おはよう」
めいこ「おはよー!」
宍戸「迷わず着けたんだな、よかったな」
めいこ「なんとかー!」
日吉「いや、俺と部長が居なかったら着いてないぞコイツ」
めいこ「うっ」
宍戸「ハハハ!」
鳳「まぁでも、女の人って空間能力が低い傾向にあるから迷子になりやすいって言うし、気にしなくていいんじゃないかな」
めいこ「そうなんだ!じゃあ仕方なし!」
忍足「の、割には岳人はよく迷子になるで」
向日「うるへーよ!迷ったらな、知らない抜け道とか穴場のとことか発見できて面白ぇんだからな!」
めいこ「わかるー!」
日吉「そもそも知らない道をやたら歩くもんじゃないでしょう」
めいこ「ぐ...」
めいこを横目に、日吉は試合の準備をし始めた。
芥川「あー、そういやこの前も跡部ん家から帰るの分かんないって、俺が途中まで送ったんだよねー」
向日「えっアイツん家行ったのかよ?!」
めいこ「あ、はい、色々あって芥川先輩と一緒に」
芥川「ねー」
めいこ「ねー」
といって首を傾げてみせる芥川に便乗して、同じ動きをする。
忍足「なんやごっつかわええな」
めいこ「芥川先輩が?!」
忍足「何でやねん」
向日「ってことはさ、お前まさか...喰われた?!」
めいこ「何を?というより食べさせてもらったよー?(サンドイッチを)」
芥川「俺も食ったー(サンドイッチを)」
向日「えっ!マジか、ソッチかよ」
めいこ「ソッチ?」
滝「やるねー」