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【テニプリ】まずは友達から

第1章 脳天気マネージャー(跡部)


めいこ「ところでぶちょー、何で傘差さなかったんですか?」

跡部「ここへ移動中に降られたんだ。それにこの雨で傘が役に立つかよ」

めいこ「まぁ、そうか」

跡部「ちょっとここに座れ」

跡部は洗濯機前のベンチに座り、手招きをした。

また何かされるのではと引け腰になる。

跡部「そう怖がんなよ、お前に湿布貼るだけだ」

めいこ「え?ぶちょーは?」

跡部「俺様は当たってねーよ。ホラ、早くしねーと腫れてきちまうだろ」

めいこ「や、ならいいです自分でやります」

跡部「お前が怪我したのは俺にも多少責任がある。いいからホラ、ここ座れ」

そう言われてしぶしぶ1人分くらい空けて隣に座る。

跡部「えらい警戒されてんな。シャツちょっと上げてろ」

おずおずたくし上げると、さっきヒョウが当たったところは赤くなり、少しジンジンしていた。
跡部は手際よく湿布を貼っていく。
少し触られただけなのに、何だかゾワゾワする。

跡部「...すまなかったな」

めいこ「っえ?」

何に対してだろうと一生懸命考える。

めいこ「もしかしてさっきのヒョウはぶちょーが出s...」

跡部「ばぁか出るかそんなもん」

めいこ「すんません」

試合で見るアレは幻覚ですよねそうですよね。

跡部「お前だけ指示が通ってなかったみたいだからな、俺のミスだ」

大量の洗濯物をちらりと横目に見ながら言う。

めいこ「いえそんな」

跡部「それと、俺様の技をフッ...」

めいこ「わーっ!!!」

咄嗟に跡部の口元を抑えようとしたが、ハラリとかわされてしまう。

跡部「やっちまったばっかりに、怪我、クッハハハハッ!」

めいこ「ヤダー!もうヤダー!」

行き場をなくした手で自分の顔を隠す。

跡部「それも、すまなかったなぁ」

めいこ「いやそれは私の自業自得です忘れてくださいごめんなさい恥ずかしい!」

跡部「忘れねーよ」

めいこ「えっ!」

バッと顔を上げると微笑んでいる跡部がいた。

からかわれてるの?!

跡部「あと跡部王国の使い方ちげーだろーが」

めいこ「うっ、すいません1度言ってみたかったんです」

外は相変わらずバラバラ、ゴーッという音がしていた。
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