第4章 明日に備える(跡部/宍戸)
部活のベンチといえば青のプラスチックベンチ。
めいこにとっては魅力的にみえた。
跡部「なんだ欲しいのか?」
跡部「遠慮するな」
めいこ「もー、じゃあテニスコーナー行きましょうかー」
宍戸「和栗、カゴ持ってやるよ」
めいこ「あ、ありがとうございます。先輩は何買うんですか?」
宍戸「俺はガットと、グリップテープだな」
跡部「あぁ、それならここのメーカー新商品がな...」
宍戸「...へぇ」
跡部と宍戸は、テニス用品についてすっかり話し込んでいる。
専門用語が飛び交うのでめいこにはサッパリ分からないが、真剣に選ぶ姿は、2人の違う一面が見えたようで楽しかった。
【パシャーッ】
跡部「あん?」
宍戸「何だよ」
めいこ「ウフフ、2人のツーショット激写」
宍戸「そんなん撮ってどーすんだよ」
めいこ「鳳君に送りまーす」
跡部「フッ、あいつヤキモチ焼くんじゃねーの?」
めいこ「あ、そっか」
宍戸「何でだよ!」
めいこ「ごめんもう送っちゃった」
宍戸「早ぇな!」
まだ2人とも時間掛かりそうだし、何か面白いものは無いかと探していためいこは、少し先にテニスウェアコーナーを見つけた。
めいこ「あたしちょっとウェアみてきまーす」
宍戸「おう」
跡部「何かあったら呼べよ」
めいこ「はーい」
大型店だけあって種類が豊富に揃っており、初めて見るものも数多くあった。
めいこ「うぉおお、何この女子テニウェア、めっちゃかわいい」
近くに試着室もあったので、めいこは着替えて遊んでいることにした。
めいこ「着るのはタダだ!」
気に入ったものから、普段は着そうもないウェアなども何着か選んで更衣室へ入った。
まずは上下白のポロシャツとミニスカ!
簡易的な試着室のため、中に鏡はない。
ちょっと恥ずかしいめいこは、様子をうかがいながらそっと顔を出す。
跡部と宍戸がいる通路中央の曲がり口に設けられているので、2人からは見えないハズだ。
更衣室横に置いてある鏡の前に移動した。
めいこ「わー、王道。ザ、女子テニって感じだー。...よし次!」
今度は可愛いと思ったビビットピンクの上と、白のプリーツスカート。