第4章 明日に備える(跡部/宍戸)
跡部「何でいちいちカタコトなんだよ。まぁいい、今日空いてるか?」
めいこ「うんと、今日は明日の試合に備えて、買い出しに行こうと思ってたくらいですハイ」
跡部「そうか、なら丁度いい。今から【###】駅前のジムに来い」
めいこ「え何で?!今からですか?!」
突然のことに素っ頓狂な声が出る。
跡部「打ち合わせをしたい。それに隣にスポーツ用品店があるからな。後はそこで揃えればいいだろ」
めいこ「えっと???」
跡部「なんだ分かんねーのか?通学定期で行ける駅だろ、迷子になるなよ」
めいこ「え、えっとはい、うん、了解シマシタ」
跡部「じゃぁ後でな、気をつけて来いよ」
めいこ「が、ガンバリマス」
【ピッ...プーップーップーッ】
めいこ「......ヤバイヤバイ何もしてないえらいこっちゃ!」
中学生とは思えぬセリフを叫びながら、ドタバタ走って身支度をしだした。
めいこ「っあいたっ!足ぶつけた!」
とりあえず必要な物をカバンに投げ込んで家を出る。
電車に乗ると、やけにカップルが目についた。
女の子は大抵可愛い格好をしている。
めいこは視線を落として自分の服装をみる。
慌ててそのまま出てきたので、Tシャツに短パン、スニーカーであった。
ぶちょーと部活以外の休日で初めて会うのに、こんなんで良かったのかなぁ、着替えれば良かったかなぁ。
でもああいうフリフリの女子服って人前で着るの苦手だし、あれは彼氏が出来た時に着たいしー。
あーなんかすごい緊張する。
いやいやデートに行くわけでもあるまいし、落ち着け自分。
と、しばらく色々考えながら電車に乗り、最寄りで降りて駅前のジムへ向かう。
めいこ「駅前つっても...どっち口だ?」
ついた場所は2ヶ所出口があった。めいこは改札前の壁にある、最寄り地図をみた。
めいこ「ジムとか書いてるわけないか。てか名前なんだろ、うーんコッチかな?いやコッチか?」
めいこは右にビシッと指を指したと思ったら、くるっと振り返って左にビシッと指を指すという「いってよし!」みたいな変な動きをしていた。
跡部に電話するとからかわれそうだったので、カンでどっちに出るか決めることにした。
めいこ「えーっと、コッチ!いってよし!」