第34章 宿題もおやつに入りますか?
めいこ「まずは、メンソーレ水族館に行くみたいですよ」
滝「ああ、君が見たがっているジンベエザメがいるところか」
めいこ「はいっ!」
だってあのヌボーっとした顔と口とフォルム、めちゃくちゃ可愛いもんね。
国内で唯一見ることの出来る水族館だもの、楽しみ過ぎる。
宍戸「そういや、ジンベエザメって今は他の水族館にも居るんだってな」
めいこ「えっ!」
初耳な顔をしているめいこに、すかさず向日と宍戸から「知らなかったのかよ!」「激ダサかよ!」のツッコミが入る。
忍足「せやなぁ、確かに最近までめんそーれ水族館にしかおらんかったみたいやけど、飼育が安定したかなんかで、他の水族館も展示を始めたとか聞いたことあるで」
めいこ「えーっ!」
滝「まぁいいじゃない。そのおかげで僕は皆と旅行できて楽しいし」
なんて、めいこの顔を見ながらウィンクする滝様。
跡部「おい、ナチュラルに口説いてんじゃねぇ」
鳳「僕はダイバーの資格を取ったら、ジンベエと一緒に泳ぎたいんだよね」
めいこ「うわー、めっちゃ良いそれ!」
宍戸「でもよ、あいつら泳ぐの以外と速いってーーー」ーー
なんて、すっかりジンベエザメや海の話で盛り上がっている内に飛行機を降り、跡部財閥専用バスは水族館へ到着していた。
めいこ「うわー!入口にめんそーれって書いてある!沖縄っぽい!」
向日に「落ちつけ」と言われても、入口手間で既にハイテンションなめいこ。
その背後にいた忍足は、跡部に耳打ちする。
忍足「なぁ跡部、お嬢ちゃん館内で迷子にならへんかな」
跡部「安心しろ。あいつの携帯は、一定距離で鳴るシステムにさっき変えてある」
忍足「え、ホンマ?機内で?怖いわー」
跡部「あぁん?当然だろうが」
皆、魚を見始める中、当のめいこは端っこの方で、イソイソと制服のワイシャツを脱ぎ始めているではないか。
いち早く気がついた向日は、目が点。
ダッシュで彼女のシャツを押さえた。
向日「わー!バカじゃねーのバカじゃねーの?!」
水族館なので、全力の小声で叫んだ。
めいこ「ぬ、バカとは何だ!下はTシャツだから大丈夫なの!」
向日「いやだとしても何で脱ぐんだよ!」
向日の背中しか見えないため、宍戸達はキョトンとしている。