第34章 宿題もおやつに入りますか?
めいこ「でもぶちょー、これ以外はもう全部頑張って終わらせて来たんですよ?」
跡部は「エライエライ」なんて、可笑しそうに言うと、「何処がわからねぇんだ」とめいこに聞く。
めいこ「えっ!神!?文武両道跡部様ついたら無敵!」
跡部「いーから、ホラ、何処だよ」
机に手を着き、肩越しにめいこの問題を覗きこむ。
うひーー!近いーー!!優しいーーー!
めいこ「これです。辞書にも載ってなくて…」
プリントの文字を指差すと、跡部は眉を顰めた。
跡部「Shinderera ga shinderaー……」
めいこ「え」
宍戸が吹き出した。
めっちゃネイティブに読んでくれたが、これって…
跡部「フッ、先生なりのジョークってとこか?文字の配列に気をやり過ぎだな」
めいこ「恥ずいーー!もお先生ぇえ!!」
宍戸「跡部!俺もわかんねーとこが!」
跡部「やれやれ」
言葉とは裏腹に、チラリと見た跡部の顔は、何となく嬉しそうだ。
もっと罵られて俺様旋風を巻き起こすのかと思いきや、宍戸に問題のヒントを出したり、疑問を解決してくれたりした。
「「終わったー!!」」
あの後、白熱したウノ大会をしていた向日達も加わり、見事沖縄に着く前に宿題を終えた2人。
めいこ「皆ありがとうございました!全員ゴッドオブ神!!」
向日「謎な英語かますな」
めいこ「よしウノしようぜウノ!」
めいこはピョンピョン飛び跳ねる。
宍戸「いや映画観ようぜ!あ、ビリヤードは?!」
『まもなく着陸体制に入りますので、シートベルトをお閉めください』
「「ヴワー!」」
鳳「あの、2人とも、とりあえず落ちついて下さい」
笑いを噛み殺しながら、鳳はシートベルトを閉めた。
忍足は読んでいた小説から顔を上げると、グーサインを作る。
忍足「せやで、俺達の沖縄は、まだ始まったばかりや」
向日「出た小説かぶれ」
忍足「ちゃうわ、今読んでるんラブストーリーやで」
向日「その情報はいらん」
芥川は気持ちよさそうにソファーで寝ている。
ところを、樺地に担がれ、寝たまま席に座ってシートベルトを付けられていた。
パンフレットをパラパラとめくりながら、隣に座った滝がめいこの肩をつつく。
滝「ねぇ、着いたら何するの?」