第25章 【過去】ミケニャンニャンの日にて(千石)
千石「俺通ってラッキーじゃん!はははそっかー、めいこちゃん方向音痴ちゃんかー、かっわいいなー」
めいこ「いや音痴っていうか、ウンチです」
千石「ウンチって言っちゃ駄目ぇ!」
めいこ「親友からそう言われてて、ははは」
千石「もー、別にウンチって言ったくらいじゃ嫌いにはなんないけどさぁー?」
めいこ「ははは」
うーん、めいこチャン相変わらず防御硬いなー。
っていうか鈍いのかな?
千石「ところで、この後何か予定ある?」
めいこ「いや、無いですよー」
千石「マジ?!...因みに今日は何日か分かる?」
めいこ「えっとー、3月22日?」
千石「そうっ!ってことは?」
めいこ「....?」
千石「ミケニャンニャンの日だよっ!」
めいこ「え?あ...あぁ!なるほど確かに」
千石「ってことで、この前行くの約束した猫のお城みたいなとこ、今日三毛猫イベントやるんだよぉー。今から行く?」
めいこ「え!行きたい」
千石「おっけー!んじゃ予約しとく!」
千石はウキウキしながらスマホを操作する。
千石「うーん、ごめん、ちょっと時間空く」
めいこ「どんくらいですか?」
千石「こっから移動する時間を省いても、1時間くらい空いちゃうかな」
めいこ「あらま、どうします?」
千石「まぁまぁ、こういう時は...」
千石は大きいテニスバックから、ガサゴソと何かを取り出す。
千石「ジャーン!貸し出し(女の子)専用ラケット♪」
めいこ「えっ...と?」
渡されたラケットを、とりあえず受け取った。
千石「せっかく目の前にテニスコートあるんだし、ちょっと打っていかない?」
めいこ「えええ!あたしテニス苦手で...」
千石「ダイジョーブダイジョウブ!この千石、こー見えても教えるのは得意なんだー♪」
そう言って自分のラケットとテニスボールを持つと、めいこより少し下に降りて、手を差し伸べた。
千石「お手をどうぞ、お姫様」
めいこ「ハハハ、千石先輩慣れてるぅー↑」
千石「やだなー!そんなことないってばー!」
茶化しながらも素直に彼の手を取り、土手下まで降りていく。