第22章 夏の職業体験!(跡部)
跡部「俺も、メイド長にここで待ってるやつが居るからと言われてきたんだ」
めいこ「え何で?!」
めいこは、隣の部屋へ入った跡部の後ろを付いていく。
跡部「さぁな。それに、後の業務は俺様に任されてる」
めいこ「えー!ぶちょーには付かないって言ったのに」
跡部「それを決めるのは雇い主だろ?子犬ちゃん」
めいこ「こっ?!めめめメイドですってっば!」
跡部「フッ、まずはその言葉使いから教育してやろうか」
ツイッと顎を親指で撫でられ、めいこは後ろに飛びのいた。
めいこ「リ、リボルケィイン!」
めいこは腰の中央部分から、エアーな剣を引き抜いた。
跡部「今度はフェンシングか?受けて立つぜ」
めいこ「フェンシングじゃないもん」
跡部はクツクツと笑いながら、引き出しから手当の用品を取り出した。
跡部「手を出せ」
めいこの小指を消毒すると、きれいに絆創膏を巻きつけてくれた。
めいこ「ありがとうございます」
跡部「これで手当は3度目だな」
めいこ「そう...ですね」
次に、跡部は大きなクローゼットのドアを開けた。
めいこ「お着替えですか?」
跡部「あぁ、手伝ってくれ」
めいこは鉄砲玉でも食らったかのような顔になったが、そうだ今自分メイドだったと思い直した。
跡部は上下を素早く選ぶと、近くにあった椅子の背もたれにかけた。
めいこ「えっと、えっと...」
めいこはどうしていいか分からず、手がさ迷う。
跡部「ボタン」
めいこはそう言われて、跡部のYシャツのボタンを上から不器用に外していく。
身長差がある為、手をいくらか伸ばして首も上げねばならぬので、結構やりにくい。
くぅうう!
この人いつもこうやってメイドさんにお着替え手伝ってもらってんの?!
なんなのどこの王子なの?!
跡部「...フッ」
見かねた跡部は、そのまま椅子に腰掛けた。
めいこ「くっ!....自分でお着替えやがれですわ!?」
跡部はめいこをずっと見たまま、クツクツと笑い続けている。
めいこ「まさか、わざとやらせてます?!」
跡部「お前の反応が面白いからな」
めいこ「グギギギ...」