第22章 夏の職業体験!(跡部)
跡部「.....何でそんな壁際で構えてんだよ」
めいこ「す、スペシウム光線」
跡部「サッパリ分からねぇ」
めいこ「なんか身の危険を感じた」
跡部「ほぅ」
跡部は目を細め、ゆっくりと立ち上がった。
やばい、なんか怒らせたか。
めいこ「ケケケイゴサマ、ベットメイキング終わりましたのでワタシハコr」
跡部「待て」
威圧的に言われて、入り口に向かって後退していた足が思わず止まってしまった。
そうしてる間にも、跡部はジリジリと近づいてくる。
めいこ「何スか、何スか!?」
めいこはエアー、スペシウム光線を撃ち続けているが、跡部はその手首を掴むと、ジッと見つめた。
跡部「切れてるぜ」
めいこ「え?」
言われて自分の手を見ると、小指の側面がパックリ割れ、少し血が出ていた。
めいこ「えぇえ?!いつ切ったんだろ。ベットに血ぃついてないかな」
跡部「そんなことは別に良い。後で手当してやる」
めいこがおもむろに顔を上げたのを見計らって、跡部は首元に唇を寄せた。
跡部「隙あり」
めいこ「フェッ?!」
首筋を舐められ、それから軽く吸われると、脳に甘い痺れが走った。
めいこ「っぇう、ちょっ、ちょっとぉ〜」
気の抜けた変な声しか出ない。
胸元をグイグイ押しても全く動かないし、なんか良い匂いするし!!
めいこ「っあ」
今度はリンパ腺のあたりに軽く歯を立てられ、一瞬全身が痙攣した。
もう駄目だ、なんか目が回ってきた。
そう思っていると、跡部がニヒルな笑いで顔を上げた。
跡部「ついでに首輪、付け直しといたぜ?」
めいこ「っは?...は?!」
めいこは意味も無く、首元をゴシゴシと擦った。
跡部「残念、そのスペシウム光線とやらは、俺様にはきかなかったなぁ?」
めいこ「グギギギ」
跡部「今のところお前の弱点は頭部、鎖骨、唇、首筋...あとは何処だ?」
めいこ「無いです無敵です!」
高笑いして背を向けた跡部に向かい、今度は頭頂部に手を合わせ、シュピっと何かを投げる真似をする。
跡部「おい見習いメイド。次はテニスコートへ着いて来い」
めいこ「は?!いやあたしメイド長さんから、終わったらここで待っててって言われて..」