第15章 【番外】思わぬお年玉(仁王/跡部)
変な触れ方をされためいこは、引け腰になっている。
跡部『めいこ?音の感じからして外だよな?そんなエロい声街中で出して何やってんだ』
めいこ「エr?!だって仁王先輩がぁあ!」
跡部『あーん?仁王だぁ?』
めいこ「いやこれはですね、さっきたまたま会ってですね?!」
訳を話そうとすると、横から仁王に携帯を取られた。
めいこ「ちょっ!」
仁王「ま、そういうわけじゃ、跡部。アデューッ!プリッ」
跡部『おい、どういう』
【プツッ、プーップーップーッ】
めいこ「うわ切ったよこの人ーっ!!」
仁王「...お前さんとの時間、邪魔されとうない」
めいこ「うっ?!」
仁王「ハハッ!スマン、ガキみたい...じゃったな」
ポリポリと頬をかきながら、めいこに携帯を渡してきた。
そんなうつむき加減で照れられたら強く言い返せないじゃん!
めいこ「ど、どうすんですかこの後の処理ー」
仁王はソッポを向きながらも、どこか上機嫌で歩いている。
めいこ「そもそも、この、あの、仁王さんが電話中に手を変な風に触るから!!」
仁王「ほぉ、変な風とはどんなじゃ?」
そう言いながら恋人つなぎのままで、めいこの手の甲にカリカリと優しく爪を立ててきた。
めいこ「どぅっわ!だからそれですってばもうテヤァアアア!」
手を上下に激しく振ってみるが離してくれない。
仁王「ハハハハ!おー強い強い」
めいこ「もー!もう直ぐ家着くから知り合いに見られたら困りますー!」
仁王「そうじゃな、じゃーチューしてくれたら離しちゃる」
めいこ「え?!いや手ぇ温かくなったら離してくれるって?!」
仁王「はて、そんなこと言ったかの」
すっとぼけた様に上を向いて、考える素振りを見せる。
めいこ「なんでだよぉおお!くそー!なんだこのテニス筋!」
また激しく上下に振ってみるが離してくれない。
そんなことをやっていると、前方からピッカピカに磨かれた白い大きな車が道を曲がってやってきた。
というより、長すぎて狭い道を慎重に曲がっているところのようだ。
めいこ「な、なんだあれ無理だろ、幅的に」
仁王「無理じゃな」