第2章 匂いフェチ(跡部/忍足)
めいこ「ぶちょーも悪くないって言ってました!」
忍足「そら嬉しいわ」
めいこ「ハハハハハー」
乾いた笑いを浮かべながら目をそらすと、忍足はじっと目を細めた。
忍足「で、慌てて隠したのはなんでなん?」
めいこ「ハ....」
忍足「....」
めいこ「...タダノセンタクモノデスヤン」
忍足「何人やねん」
めいこ「地球人」
忍足「ククッ、お嬢ちゃんおもろいけどなぁー誤魔化されへんでー」
めいこ「なななにがですかーっ!」
忍足がどんどん前のめりになるにつれて、めいこもどんどん後ろに倒れていってしまう。
めいこ「ちょっ先輩近い近い!」
片手で忍足の胸元をグイグイ押すが、ビクともしない。
忍足「そないにされると余計興味湧くやん」
めいこ「湧くなや!」
忍足「えーからえーから、悪いようにはせんから見せてみ?」
めいこ「やーでーすー!」
忍足の手がめいこの後ろに周り、物を掴もうとしてくるので、取られないようにぎゅうっと強く握った。
忍足「そら捕まえたっ」
めいこ「わっ!」
とうとう物を掴んだ忍足は勢いよくそれを引っ張り、離すまいとしためいこはとっさに両手を後ろに持ってきて死守しようとしたため、2人はバランスを崩してベンチに倒れ込んだ。
めいこ「あたっ!」
倒れた衝撃時に瞑った目を開けると、めいこに覆いかぶさった忍足の顔があった。
忍足「あーあかん、かわええ。ちゅーしたい」
めいこ「はっ?!」
めいこは突然のことに真っ赤になった。
忍足「ダメなん?」
めいこの頭には倒れる時守ってくれた忍足の手が下にあり、もう片方の手はユニフォームを掴んでおり、めいこは両手が体の後ろにいってなかなか動けない状態だ。非常にマズい。
かたまっている間にユニフォームを掴んでいた忍足の手が離れ、めいこの頬をするりと触った。
めいこ「だ...め...」
頬を撫でられただけなのに体の力が抜けてしまい、変な細い声しか出ない。
でもこのユニフォームは離すまいと、また手に力を込めた。
すると突然、誰かに首根っこを捕まれて忍足が剥がされた。