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【テニプリ】まずは友達から

第14章 気分転換しましょう(跡部/不二)


日吉「越前..」

越前「ども」

日吉は少しギリっと奥歯を噛んだ。
越前の横にはニコニコと笑う、長身の黒髪ツンツン頭さん。

桃城「あ、もしかしてあんたさっきの馬ー?」

めいこ「ヘッ!」

桃城「俺桃城、コイツ越前、よろしくー」

そう言って2人とも右隣に座り、めいこの左右は青学陣で固められたのだった。

めいこ「どうもー...」

若干人見知りのめいこは、桃城にぎこちない笑顔と上ずった細い声で挨拶する。

不二「不二です、よろしく」

めいこ「和栗でーす」

にこやかに手を差し出され、めいこはそうっと握手を返した。
その時、後ろから芥川がポップコーン片手に小走り気味に入ってきた。

芥川「なーなー!さっきそこで青学に会ったんだけどさー...あれ?」

めいこと不二が握手する光景を見て、言葉の勢いは疾走した。

芥川「どういうことだCー」

滝「ジロー君、ごめん、僕の隣ね」

滝から経緯を聞き、後ろを不思議そうに見ながら席に座った。

不二「和栗さんはこういうホラー映画、興味あるの?」

めいこ「うーん..興味というか、怖いの苦手なんですけど友達からチケットもらって、せっかくだから皆で行こうってなったんです」

不二「へぇ、そうなんだ」

めいこ「皆さんは?」

越前「俺は、桃城先輩に連行されただけ」

不本意だという顔で、被っていた白いキャップ帽を取る越前。

桃城「なんだよ越前〜!釣れない言い方すんなよなぁー!」

桃城は越前の頭を抱え込み、グリグリと撫で回す。
彼は半ば諦めたようなジト目の猫と同じ表情をしていた。
随分可愛がられているようだ。

桃城「そのおかげで可愛い覆面マネージャーに会えたじゃんよぉ!」

めいこ「かわっ?!」

サラリと言ったセリフに、氷帝陣は敏感に反応した。
跡部は背もたれに肘を付き、後ろを振り返る。

跡部「オイ、うちのマネージャー口説いてんじゃねーよ。和栗、コッチに来い」

めいこ「え」

どう見ても自分の膝上を指している跡部をみて、思わず固まる。
色々悟った越前は、ハァとため息をついて立ち上がった。

越前「あのさ、俺この席だとキノコ頭が邪魔でよく観えないから、部長さんと交代してもらえないッスかね」
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