第6章 魚心あれば水心
サヘルくんの顔色が変わる。
「え……そ、そんなことっ」
「できませんか?」
じっと見つめると、サヘルくんはきゅっと口を引き結んだ。
色々と考え込んでいる様子を見せ、こくりと頷いた。
立ち上がり、ベルトを引き抜く。
頬が蛍光灯に照らされ、艶っぽく色づいて見える。
細く綺麗な足が覗いた。
サヘルくんは熱に浮かされたような色っぽい顔でこちらを見る。
「紗都先生、ひとつだけ、聞かせてください……」
その目は潤んでいた。
「ぼくのこと、怒ってません、か……?嫌いになってませんか……っ」
小動物を思わせるようないたいけさに背筋が震えた。
「それも、わたしが満足出来たら教えてあげますよ」
拐かすと、サヘルくんは不安そうに表情を曇らせた。
ズボンを下げ、下着を出す。
前部は既にふっくらと盛り上がっている。
サヘルくんはそろそろと自分自身を取り出し、手でくすぐり始めた。
硬さを持ち始めた竿を手で包む。
しこしこと擦り上げながら、もう片手でストッキングを取った。
「ん、っ、紗都先生、紗都、せんせぇ……」
布を鼻先に押し当て、すうっと息を吸い込んだ。
「ぁ……っ」
すんすんと鼻を鳴らし、蕩けた顔に変わる。
片手で竿を上下する度に、どんどんと大きさと硬度を増していく。
サヘルくんは苦しげな息を上げながら、夢中で陰茎を扱く。
「ん、ん……ッ、は、ぁ……」
恍惚とした声を漏らし、ブルブルと震えた。
「気持ち良さそうですね」
サヘルくんはこくこくと首を振り、涙目で法悦とした。
「ん、ンっ……き、気持ち、いい……です……」
手を小刻みに動かし、何度も何度もストッキングの匂いを嗅ぐ。