• テキストサイズ

男子校の女王様。

第37章 酒は詩を釣る色を釣る


紗都せんせいの名前を口に出せばその人の動きが一瞬止まり、ボクも固まってしまう。

【もしもし……そろそろ人が来たと思うんですけど、その人の誘導に任せて歩いて下さい】

「はっ……はい、分かりました……」

ヘッドホンからの指示があれば無理に自分を安心させ、コクコクと頷く。

身体をその人に預けた。

導かれるがままに恐る恐る歩き出す。

恐らくダンスレッスンルームのドアが開いて、部屋に通された。

手も離れ、ボクはおずおずと次の指示を待つ。

……もしかして紗都せんせいが見てるのかな。

身動ぎして、頬を熱くする。

何をされるんだろう、いや、何をしてくれるんだろう……。



「えっ」

オレは思わず声を洩らす。

今、紗都せんせー全部脱いでって言ったよね。

ヘッドホンから聞こえてくる紗都せんせーの指示は自分の耳を疑うようなものだったけど、

「……うん、分かった」

オレは逸る鼓動を抑えながら、制服に手をかけた。
/ 575ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp