第35章 商人の嘘は神もお許し
「……また、射精したのか……」
時雨先生は戦いたような声で、小さく呟く。
わたしはええ、と頷いて薄く笑った。
「放置プレーって言うんですか……永夢くんと朝からここにいるんですけど、わたしは指一本触れてないんですよね」
ベッドの上に乗り、永夢くんの顎を持った。
「んあ……っ」
そのまま耳栓をゆっくりと抜き、
「永夢くん、待ち遠しかったでしょう?ごめんなさい、遅くなって。喉は乾いてませんか?」
永夢くんは首を横に振る。
「紗都、ちゃん……ぁっ、あはっ……すご、オレ、こんなの初めて……気持ちいいっ、もうめっちゃイってる……」
蕩けきった声で、こちらに緩んだ表情を見せる。
わたしも永夢くんに愛おしい目を向けた。
「そうですか、何回イったんですか?」
「三回、かな……今の入れたら四回……」
永夢くんはとろんと微睡んだように呟く。
わたしはオナホールの電源を切り、
「ん……っ」
目隠しに指をかけた。
「目隠し、取ってあげますね」