第5章 逢うは別れの始め
斗真先生の腕を自分から剥がし耳に押し当てると、
『もしもし……』
不機嫌そうな声がした。
「あ、時雨先生、おはようございます」
斗真先生はぴくんと肩を揺らした。
『おはようございます、じゃねーよ……今どこにいんの』
「えっと、今保健室に向かってるところです」
わたしは腰を上げた。
『ふーん……あっそ……』
斗真先生を見ると、ぎゅっと唇を噛み締めていた。
その辛そうな表情と裏腹に、陰茎はぴくんぴくんと反応している。
「あ、ちょっと待って下さい」
わたしは屈み、巻き付けていたヘアゴムを指で摘んだ。
「え、あッ……!?」
一気にぱちんと引き離すと、斗真先生の腰が大きく振り上げられた。
鈴口がひくひくっと蠢き、
「あぁぁあぁあッ!」
大量の白濁液が飛ぶ。
斗真先生はがくがくと腰を揺らし、へたり込んだ。
わたしは通話をしたまま倉庫のドアに手をかける。
「……え、なんですか?別に声なんてしなかったですけど……ふふ、気になります?」
ドアを開けると、新鮮な空気が肺に流れ込む。
わたしは斗真先生を一度振り返り、
「失礼します、ね」
そのままドアを閉めた。