第33章 水に燃え立つ蛍
永夢くんが顎を引き、蝶々結びから伸びる紐を動かす。
「ぅ……ん、ッ」
蝶々の形は容易く崩れ、結び目が緩む。
永夢くんは不慣れな行為とそれが齎す羞恥に顔を赤らめながらも、器用に紐を解いていく。
もう一方の紐も同様に引っ張り、簡単に片側の紐が外れた。
サイドの結びが解け、片側の布がずれ落ちる。
「っ……ン、む」
永夢くんが小さく呻き、口を離す。
「はぁ……っ、は……っ」
紐が解け落ち、唇が蠱惑的に動いた。
わたしの目線の先には、永夢くんが跪いている。
「……ん、ぅ」
永夢くんが股座に顔を埋め、反対側の結び目を食んだ。
解こうと懸命に顔を動かしながらも、恥ずかしそうに視線を逸らす姿に背筋が痺れる。
ぞくぞくとした官能的な気分で見下ろしていると、下着の結びつけが解かれた。