第31章 猫に鰹節
わたしは満足気に斗真先生の後ろ姿を眺める。
引き締まった背中にはうっすら汗が滲み、なまめかしい魅力を放っている。
筋肉質な肢体、健康的な色合いの肌。
セクシーにジョックストラップを履きこなす鍛えられた肉体。
インナーのおかげで男性的な尻臀が丸見えになり、雄々しさが増して、股間が強調される。
「んつ、ふ……ぅ」
斗真先生は微かな息を衝き、
「そのまま足を片方上げてください」
わたしの言葉に背筋をぴくっと強張らせた。
斗真先生が戸惑った顔でわたしを振り返る。
「え、っと、あ、のっ、さすがに、それはっ……」
弱弱しく言葉を吐き出す斗真先生にわたしは優しく笑みを返す。
もう一度言葉を繰り返した。
「聞こえませんでしたか?犬みたいに、大きく足を片っぽ上げてくださいって言ってるんです」
「あっ……はいっ……」
斗真先生は赤面し、瞳を恍惚に蕩けさせる。
そろそろと片足を上げた。