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男子校の女王様。

第31章 猫に鰹節


斗真先生が顔を真っ赤にして、ぱくぱくと口を開く。

「っ、と、あ、あの……!」

そのまま固まったわたしに詰め寄る。

「違、違うんすよっ……!ほんと、これは……!」

斗真先生は涙目でわたしに懸命に訴えかけている。

わたしはハッとし、目線を横に逸らした。

「い……いえ、あの、わたしは別に他人様の性癖にあーだこーだ言える、立場じゃないので……」

「全然違いますってえ!ととととにかくおれの話を聞いて下さいっ!お願いします!」



『失礼しまーす……』

おれは保健室に入るなり、辺りをキョロキョロと見回す。

どうやら斗真先生一人っきりのようだ。

パソコンに向き合っていた時雨がこちらに目線を向ける。

『……丸木戸ならいないけど』

時雨の発言にビクッと肩が跳ねた。
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