第31章 猫に鰹節
いつもより静かな廊下を早足に抜ける。
無人の教室を横目で見、いつもより人気のない職員室を通り過ぎ、
「時雨先生、お疲れ様ですー……休日出勤中にすみません」
休日の保健室のドアを開いた。
「わたし、忘れ物しちゃって……。携帯電話……」
へらっと笑顔を浮かべ前を向き、
「を……」
言葉を呑み込む。
わたしの目線の先には、斗真先生が下着一枚で立ち竦んでいた。
斗真先生の一糸まとわぬ筋肉質な上半身が目に飛び込む。
対して、下半身は一見ビキニスタイルのような下着姿。
しかし、股間を包み隠すポーチ以外の布地はない。
斗真先生の下着に目をやる。
がっしりとした腹部に巻きついた幅広のウエストバンド、膨らんだ局部を包み込んでサポートする生地。
そしてその股間の膨らみを覆う前部の下からウエストのバンドに伸びる二本の帯状ストラップのみで構成されている。
そのため臀部は生地で覆われておらず、筋肉の付きムチッとした尻臀がむき出しになっていた。