第25章 山椒は小粒でもぴりりと辛い
これは俺の想定を遥かに上回る、想像以上のいい働きをした。
俺のマゾヒスティックな慾望を満たす、加虐心を持ち合わせた彼女と俺を巡り合わせてくれた。
肩がぞわっと震えた。
膨らんだ肉棒がもどかしさを身体に伝い、切なさが込み上げる。
「ッ、く……」
俺は自分の喜色を隠すように指先を噛んだ。
身体の末端に鮮明な痛みが走り、高鳴る鼓動を無理矢理抑さえつける。
「ふっ……は……ぁ……」
紛らわすようにシケモクの溜まった灰皿に目をやる。
溜息をついた。
本当に、自分の趣味の悪さにも辟易する。
「ん……ッ」
それなのに、自分の中心部はじんじんと熱を高め、突き上げてくる。
俺はヘッドホンを手に取り、装着する。
動画の一つをクリックした。
初めて丸木戸に支配された時の記録。
動画が再生される。
画面には丸木戸と俺が映っている。