第25章 山椒は小粒でもぴりりと辛い
マウスに手をやり、きっちりと保存した動画一覧をスクロールする。
丸木戸の隠し撮り動画。
保健室の隠しカメラが押さえた、俺の極上の御菜だ。
こんなことをいつも繰り返すせいで、もはや条件反射的に喉が鳴る。
俺の息は上がり、口端は上向きに持ち上がる。
どれもこれも、丸木戸は可愛い。
下っ腹が疼き、まんまとその気になった自身が熱を持つ。
「ぁ……っ……」
……ふと、回想する。
当初、これを設置した目的はまるで違ったんだけど……。
冴舞に赴任してきた女が生徒や俺に拐かされて、エリート街道を転がり落ちる様の記録にしたこともあった。
有る時は脅しのネタ、また有る時は面白半分、暇潰し……。
兎に角この悪趣味な玩具は、退屈で陳腐な女日照りの学園生活にちょっとした刺激をくれるもの。
ただのスパイスだった。
引き攣った笑みが浮かび上がるのが分かる。