第3章 口は災いの元
わたしはもう一度腕を振った。
平手が当たり、均整のとれた身体が弓なりに跳ねる。
突き出した臀部を嬲るように、引っ叩く。
「ぁあッん!あ、あ……っ」
聖くんは両手でぎゅっとシーツを握りしめ、震えた。
「だいたい、目上の人に対して少し生意気なんじゃないですか」
わたしは嘲るようにして、笑った。
聖くんはその言葉に反応し、顔を深くうつむける。
「ッ……ぅ……」
見ると、顔を真っ赤に紅潮させている。
汗で乱れた髪といい、拳に力を込めて細かく震える姿といい。
「痛そうですね、可哀想」
嗜虐心をすごく擽る。
聖くんは苦しそうに息をしながら、目を潤ませていた。
「あ……あッ……」
「……聞いてるんですか?」
わたしは力を込め、尻臀を引っぱたいた。
「ああああッ!」
聖くんが痛みに悶絶する中、わたしは激しく、何度も腕を振るう。
「聞いてるんならお返事、聞いてないんならごめんなさい、でしょ」
バチンッバチンッと叱責の雨が降る。
子供のようにしゃくりあげながら耐える聖くん。
「んあッ!あ、あッ!」