第20章 悪事千里を走る
わたしは絶え間なく昇る興奮を抑えながら、時雨先生に語りかける。
「大丈夫、ですか……?力、抜いて下さいね」
「え、ぁ……」
ローションを追加し、菊座をまさぐっていた指先を深く沈める。
「うぁッ……!」
時雨先生の中に割り込ませた。
「あぁっ……ああ!」
時雨先生がびくんと身体を仰け反らせる。
指がずぷっと呑み込まれると、
「あ……やっぱりキツいですね……」
時雨先生の中がキツく窄まって、わたしの指を締め付けた。
時雨先生はそれ所じゃないのか、
「は、ぁッ……く、ぅっ、ふ……」
辛そうに呼吸をし、目元を湿らせている。
完全に硬さを失った時雨先生の自身、切迫した表情。
慣れない感覚に相当苦戦している事が窺える。