第18章 隴を得て蜀を望む
「あっ、ああぁっ!」
大きな声が出て、身体中が震え上がる。
気持ちいい、気持ちいい……。
目の際にまで涙が浮かんで、ビクビクと脈打つ性器を強く擦る。
「あ、ぁ……き、気持ちぃ……!あッ!あッ!」
引き抜く度に息が漏れ、快感で汗が噴き出す。
中を指ですり混ぜるようにすると情けない声が漏れて、腰が碎ける。
「んんッ、は、あ……!」
指をねじ込んでは、いい所をこねくり回す。
とめどない快楽に悶え、
「ん、んっ!」
のたうちながらも、夢中で自分を虐める。
「あッ……!」
かあっと熱くなった身体に、一気に快感が登り詰める。
手の動きも早まり、全身が震える。
内側から押し出されるようにして、どくっどくっと大量の精を吐き出した。
僕は軽く呼吸を整えながら、満足感と虚無感に目を細める。
……いい子ちゃんの僕が親に対する当てつけのように繰り返してきた女遊びが、こんな形で収束するなんて……。
「……もし知られたら、ひっくり返るな……」
僕は薄く笑い、蓋の開いたローションのボトルを閉めた。