第17章 風が吹けば桶屋が儲かる
時雨先生はわたしの部屋で居心地悪げに座り、頬をうっすらと赤くしている。
落ちつかなげなその態度から緊張が窺える。
保健室で見るいつもとは違う様子がわたしを拐かす。
「わたしの部屋に来るのもこれで二回目ですね」
わたしは両手に取った長い麻縄を引き伸ばした。
優しく微笑し、時雨先生に目線を投げる。
「服、脱いでください」
わたしを見つめる三白眼が驚いたように揺れ、喉仏が小さく動く。
時雨先生は上の衣服に手をかけ、上半身を露わにする。
青みを帯びて見えるような白い肌、無駄な肉のない薄い身体。
そのまま下っ腹を包む布を取り払った。
時雨先生の下半身は熱帯び、肉茎が硬くなり始めている。
わたしの視線にぴく、と脈打ち汁を垂らした。
「……今日はご希望通り、キツく縛ってあげますね」
手元から柔らかく滑らかな感触が伝わり、指先から鮮やかな赤色が伸びる。
時雨先生は黙ったまま、焦がれたような視線をわたしにぶつける。
その目から溢れ出す偏執的な情慾。
わたしを酷く熱く駆り立てる。