• テキストサイズ

男子校の女王様。

第3章 口は災いの元


「どこが痛いの?」

聖くんはわたしから目を逸らす。

「……脚だよ、ちょっと打ったんだ」

「脚か、そっかあ。どこら辺?」

「ふ……太もも、っていうか……」

随分と歯切れが悪い。

急かさずに待っていると、不服そうに答えた。

「足の付け根の、とこ……内もも、が……」

「うん、じゃあ制服脱いでくれるかな」

「…………」

聖くんは気まずそうに、ベルトに手を伸ばした。

カチャカチャと音を立て、ズボンを脱ぐ。

下着から伸びる白く整った脚。

綺麗な身体つきだなあ、と関心してしまう。

見惚れていると、聖くんの頬が赤らんでいることに気がついた。

嫌そうな顔の聖くんを従わせるのは、なんだか少し……。

胸の奥がざわつく。

永夢くんの潤んだ目を見た時みたいな、血が滾るような感覚がわたしを襲う。

わたしはかぶりを振った。

「……どうしたら、いいですか」

聖くんは不信げにわたしを見つめていた。

「あっ、ご、ごめんなさい!どうしよ、えっと、診察台に座って貰えますか……」

最近、ちょっとおかしいのかもしれない……。

「脚、開いてくれますか」

聖くんは一瞬躊躇い、ゆっくりと両足を大きく開いた。
/ 575ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp