第12章 火に油を注ぐ
「……おれ、いい子、ですか……」
「ええ」
わたしが頷くと、斗真先生は飛び起きた。
「じゃ!じゃあおれッ、ご褒美欲しいっす……!」
わたしはその息巻いた様子に気圧され、思わず身を引く。
「えっ、ご褒美、ですか」
「はいっ、おれ、丸木戸先生のおっぱい見たいっす」
「いッ……!」
斗真先生がわたしをじっと見つめる。
「丸木戸先生……」
期待と不安に満ちた視線が痛い。
「ちょっ……そ、その……」
わたしは目線を逸らしながらも、観念して呟いた。
「と……特別ですよ」
わたしはトップスを脱ぎ、下着になる。
背中に両手を回し、ホックに手をかける。
「あんまり、期待しないで欲しいんですけど……」
斗真先生は首を左右にブンブンと振る。
「き、期待しないのは無理っす……!全然、恥ずかしがったりしないでくださいっ!おれのことなんて全然気にしないでください!」
わたしは眉を顰める。
「別に、そんなこと言ってないんですけど」
軽く頬を膨らませ、ホックを外した。
ブラジャーから解放された胸が、ぷるんと揺れた。