第11章 鞍上人無く鞍下馬無し
「…………」
「おいで」
手招くと、サヘルくんはわたしの足元に傅く。
わたしを熱っぽい視線で見上げるから、優しく頭に触れた。
「ん……」
手の平を左右すると、擽ったそうに目を細める。
わたしも両目で細く弧を描き、自分の隣をぽんぽんと叩いた。
「ベッド、来ていいですよ」
サヘルくんがわたしの隣にそろそろと座る。
わたしはゆっくりとサヘルくんの両手首を持ち、マットレスに沈める。
「あっ……紗都せんせい……」
ぎゅっと抱きしめるようにして、サヘルくんの首筋に唇を重ねる。
子供のような柔らかい匂いの奥に、少年の汗臭がした。
優しく、しつこく、強く唇を押し当てる。
「ん、んうっ……」
サヘルくんは可愛らしい声をあげ、身をくねらせて喘ぐ。
芯に炎が灯るような、熱い感覚に身体が支配される。
わたしは口内で舌先を軽く噛み、唾を呑む。
身を起こし、ベッドに両膝をつく。
膝から下を左右に少し広げ、お尻をマットレスから上げた。
わたしは自身の熱く火照る下腹部に手を下ろす。
サヘルくんは息をのみ、熱い目をわたしに注いでいる。
わたしはクロッチの部分をゆっくりと撫で擦り、秘部を見せつけるように布地を開いた。
既にぐじゅりと蜜を滴らせたそこを、サヘルくんに見せる。
「これ、こんな所も開くようになってるの知ってました?」
「……は……はい……」
興奮しているのか、サヘルくんの瞳が潤んだ。
呼吸が荒く、間隔が短くなっていく。