第5章 五夜
外道魔像は老紫をチャクラの帯で包む。
イタチと鬼鮫を除いたメンバーはアジト内で四尾封印にあたっていた。
「イタチ、鬼鮫、ゼツに見張らせておく。何かあったらすぐに行け」
「そうですね……、一人は補充出来ますし」
鬼鮫は地上で一人遊びをしているトビに目をやる。
しばらく進んだ頃、サソリが口を開いた。
「四尾が終わったら次は五尾か?」
「いいや、五尾は既に所有している。次は俺と小南で六尾だ。」
「そうなるとォー……残りは三匹か?」
「六尾入れて四尾だ、このバカ」
「ハァ?!人によって数え方っつーもんは違ぇだろー?!」
またいつも通りの喧嘩が始まり、メンバーは呆れた笑いに包まれる。
しかし、この和やかな雰囲気の中、ただ一人は心を静かに波立たせていた。