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邯鄲の夢【NARUTO】

第22章 夢現



「母である当主が貴様に施したこの術。本来ならば、転生眼の完成のために夢見一族が育て続けた、膨大な量の月の大筒木一族のチャクラを、白眼を有する者へ渡すためのものだ。」

「……じゃあ、私たち一族の存在意義というのは、あなた方大筒木一族の為であると?」

「左様。……しかし、愛というものは何にも勝るものなのだ。それがたとえ世界を終末へ導く力だったとしても。鎖羅、貴様にも心当たりがあるだろう。」

再度、ハムラは鎖羅へと向き直る。
辺りは絹のような水面が一面と敷かれた精神世界へと変貌した。

「白眼と言ったら、ヒナタさん……日向一族が受け継ぐ血継限界のはず。キセイ様、貴方が言ったことが確かならば、私に白眼が発現していないのは何故でしょうか?」

「日向一族は我らの直系の子孫だ。より大筒木の血を色濃く受け継ぐ。夢見一族は遠い系譜の分家であり、かつ、私が月へと渡る時、初代当主から白眼を取り上げたのだ。そうしなければ、争い事が起きた時に転生眼が悪用される危険性があったからな。」

邯鄲の夢が転生眼の素体ならば、転生眼が表裏一体に破壊と再生を司るものだ。それならば、仕方の無いことだろう。

「して、鎖羅よ。転生眼の素体である禁術、“邯鄲の夢”と貴様が有している大筒木のチャクラ。全て如何様にして扱っていたのか、月からチャクラを通じて見極めさせてもらった。」

ハムラの体はふわりと浮き、鎖羅の眼前へ手のひらをかざす。

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