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邯鄲の夢【NARUTO】

第19章 十九朝



掲げられた十尾の尾は、その手を広げて真っ直ぐと地面を突いた。連合の周りを取り囲んだそれは、まるで格子のように忍たちを覆っていた。


「日向の宗家と分家が生んできた忍の呪い……カゴの中で死を待つだけの存在」

オビトはネジを一瞥する。

「いい暗示だ。お前らはさっきの犬死にしたガキと同じだ」

投げかけられたその言葉にナルトのこめかみに青筋が浮く。九尾チャクラのオーラがいっそう輝きを増した。

「……ネジの意思は────
まだ死んじゃいねーんだよ!!!」

連合は先陣を猛々しく走り出したナルトに続く。彼らが体に纏ったオーラがひとつの塊のように重なり合い、ツバメが風を切るように十尾の尾を切り裂いた。
リーがナルトのすぐ横まで躍り出る。
マダラは体術で処理する。ネジが亡くなった今、連合で一番の体術使いはこのロック・リーだ。

ナルトの投げた螺旋手裏剣、そしてリーの右脚は十尾と繋がっていた導線を切り、マダラの体は二つに分かれて塵となった。

二人と十尾の繋がりが切れ、ついに地上へと引きずり下ろした。

「……お前と違ってオレは、繋がってたもんを切りたかねェーし、切られたくもねェんだよ」


鎖羅は前線へ着地したカカシのすぐ横へと走り、オビトの前へ姿を現した。
冷たい視線で殺し損ねた鎖羅を見る瞳は、何を思っているのかも分からない。剥き出しにされる殺意に、鎖羅は思わず顔を背けカカシの背後へと下がる。


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