第18章 十八朝
作戦を共有した4人は、カカシの掛け声とともに八尾の手のひらへ飛び乗った。
そして、八尾は右腕を大きく振りかぶる。
(まずは……ガイさんとの陽動!)
威勢のいい叫び声が聞こえる。ガイのヌンチャクは身長の何倍もある岩を叩き、粉々に散らばったものが男に降り注ぐ。ガイが着地したのと同時に鎖羅は男に向かって走り出した。
いくら鎖羅が男の体を拳で打とうとしても、全てすり抜けていってしまう。ただ疲弊するだけのように思われるが、これも後の攻撃に繋がるのだ。
鎖羅はすり抜けた勢いを応用して前転し、男の背後に回る。狙い通り、男はガイのヌンチャクを掴んだ。
「写輪眼をナメすぎだ もう動きは読める」
鎖羅は素早く空中に銃を向け発泡した。
一際大きな音が辺りに響いた。それを合図にナルトは螺旋丸を男目掛けて向ける。
「……無駄だとまだ分からないのか」
ヌンチャクを吸い込みきった男は、ナルトの体をすり抜けた。しかし、自分の面前で消えていった螺旋丸に疑問を感じ振り向いた時、右肩の衝撃に体を仰け反らせる。
衝撃に吹き飛ばされるが、団扇が岩に引っかかり袖から垂れていた鎖によって引き止められる。右肩の装束はズタズタに破れていた。