第17章 十七朝
「すまない、続けてくれ。」
「ああ。その直後、俺の身体はカブトに操られナルト達と対峙した。」
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イタチが吹き出した火球が地面を大きく削りながらナルトとビーに襲いかかる。
しかし、ビーは背負っていた大刀を勢い良く振り下ろし、火球を真っ二つに斬ってしまった。
熱風を受けた大刀が齧歯類のような鳴き声をあげる。
聞き覚えのあるそれに、イタチは僅かに目を見開く。
(……鮫肌か。なら鬼鮫も既に……)
「ナルト、上だ!」
「わかってる!」
ビーの声とともに、ナルトは上空へ跳躍する。
腹部へ突き出されたイタチの拳を右腕で受け、すかさず左拳を繰り出したがイタチは体を僅かにずらして交わしてしまう。
「サスケは…暁はどうなった?!」
「鎖羅ってやつ以外、全員殺されちまった!サスケは鷹の消息すら掴めてねェ……!」
ナルトとイタチは凄まじい速さで戦闘を繰り広げながら口を動かす。
イタチは思い出せる記憶の末尾をなんとか繰り出し、大蛇丸へ寝返ったカブトがアジトを襲撃したことを思い出した。
「……サスケは暁が無くなった事を知っているのか」
「いろんな所旅してるアイツらなら、噂ぐらい聞いてるはずだってばよ!」
ナルトの拳がイタチの胸を打った。
その瞬間、イタチの体は烏に形を変え霧散した。
「幻術……!」
「オレの目を直接見るな」
ナルトはギュッと目を瞑る。
腹の底で自分を呼ぶ声に、再度目を開けた。
翼を広げた烏が十字型の手裏剣に変わる。
ナルトの前へ躍り出たビーは、鮫肌の口から飛び出した短刀を身体のあらゆる関節に挟み込む。そして最後の1本を口にくわえると、ナルト目掛けて四方八方から降りかかる手裏剣を全て弾いた。
「サンキュー、おっちゃん!」
「不意打ちの攻撃に気をつけろ、ウィーー!!」
再度二人の前に姿を現したイタチの左目の三つ巴が徐々に瞳孔へと引き寄せられる。万華鏡写輪眼だ。
ナルトはあの雨の日の黒い炎 が脳裏に浮かぶ。
「さて……どうなる」
「…ッ、う、っ?!」
突如異物が胸につかえた。
ぐりぐりとこじ開けるように頭を捻りながら喉元からひり出されたそれは、鋭いくちばしに硬い羽毛を見に纏った烏だった。