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邯鄲の夢【NARUTO】

第17章 十七朝




暫く移動を続けていると、ゆっくりと減速し、一同の身体は森の終点である崖で止まった。はるか先には海岸が広がり、煙が立ち上って大勢の人が蠢いている。

「───先程言ったように、あの夜に里は焼き尽くされ、私は鎖羅に身体を託しました。」

「ということは、鎖羅は今君のチャクラで戦場にいるのかい?」

「ええ。」

里長は苦しそうな表情を浮かべる。

「スメラギ、本当に思い出せませんか……?」

「…………」

まるでついさっきまで寝ていて、ハッと目を開けたらこの有様であったような感覚。意識は覚醒しているのに、昨日の事のように思い出せるはずなのに、記憶が抜け落ちた部分がある。

「申し訳、ありません……。本当に思い出せないのです。あの日の午前、里長様の任務に同行し、街道を進んでいた先の記憶がまるでモヤがかかったように……」

「……そうですか」


重苦しい空気が流れる。
すると突如身体は走り出し、崖を飛び降りて崖下の森へと入った。
目の前が真っ暗になっていく。
そうして、4人の瞳と意識は漂白に浸かっていった。



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